FBAと聞いて、ぴんとくるのは一部の方だと思いますが。
”Fulfillment by Amazon”の略でして、受注・梱包・発送・決済をAmazonにお任せするものです。
自社サイトで販売を行なっていて、FBAの仕組みでAmazonも販売を行っています。
月初には、前月末在庫をしめて経理報告を行う必要があり、教えられていた方法でずっとやっていたのですが、2023/1末でその方法が使えなくなり。
在庫元帳レポートを使おうと移行期間の間ずっと検証を行っていたけれど、どうにも数字があわず。
この度2023/2末の数字で、なんとか従来の方法と同じ結果がえられたのと、数字の辻褄があいましたので自分への備忘録と、悩んでいる方のお役にたてればと、公開いたします。
在庫元帳レポートcsv
出力方法
①Amazon管理画面に入る
②メニュー > レポート > フルフィルメント
③左サイドのメニューで、「在庫元帳」をクリック
④オンラインで閲覧の右、「ダウンロード」をクリック
⑤レポートのタイプ:概要表示
場所別の総計レポート:国
期間別の総計レポート:月次
期間:先月(過去を遡る場合は「特定の月」選んで開始日で月を選ぶ)
⑥.csv形式でのダウンロードをリクエスト
⑦下部の一覧で、対象のデータが「ダウンロード」となったらクリック
Excelで開いたらこんな感じ

左より
(01)商品のステータス 販売可
(02)開始時の倉庫の在庫 60
(03)倉庫間の輸送中 5
(04)受領 200
(05)カスタマー発送 -100
(06)返品 1
(07)ベンダーの返品 0
(08)倉庫転送イン/アウト -5
(09)発見済み 0
(10)紛失 0
(11)破損 0
(12)廃棄済み 0
(13)その他 0
(14)終了時の倉庫の在庫 156
(15)不明なイベント 0
(16)場所 JP
スマホでは見にくいと思うので、縦画像も用意しました。

見るべきポイントは?
この表は、その時点での倉庫在庫を表している、というのが一番のポイントと思います。
あと、慣れている方はおわかりと思いますが、出入庫に関して在庫が増えるものは正の数、減るものは負の数で表されています。
全部正の数だと、出庫はマイナスして、入庫はプラスしてと項目によって判断する必要性が発生します。
計算に関しても、全部足していけばいいという点でシンプルにできる利点があります。
では、スムーズに数字が合うでしょうか?
(02)開始時の倉庫の在庫+(03)倉庫間の輸送中+〜+(13)その他=(14)終了時の倉庫の在庫
こうなるはずですが、
60+5+200-100+1+0-5+0+0+0+0+0=161 ? (14)終了時の倉庫の在庫 156と一致しません。
ここで、Amazonのサポートに問い合わせです。
「(03)倉庫間の輸送中の数字は、(02)開始時の倉庫の在庫に含まれています」という回答です。
60+200-100+1+0-5+0+0+0+0+0=156 (14)終了時の倉庫の在庫 156と一致しました!
これで一件落着、ではありません。
経理報告のために、数字の捉え方を確認する必要がありました。
倉庫在庫という考え方
(08)倉庫転送イン/アウト -5 これを会社としてどう処理するか。

(14)終了時の倉庫の在庫 156は、複数の倉庫内に存在する在庫の総和。(単純化のために2つにしています)。図(a)78+(b)78で言葉的には、たしかに間違っていません。
(08)倉庫転送イン/アウト -5は、Amazon倉庫と倉庫の間を輸送中の在庫となります。 図(c)
この在庫、どう取り扱うべきか?自社としては、あくまでもAmazonに預けているものだからFBA在庫と計上する必要があります。
ということで、(14)終了時の倉庫の在庫 156+((08)倉庫転送イン/アウト -5×-1
)=161 これが経理提出在庫ということになります。
さらに、もうひとつ注意点。
(08)倉庫転送イン/アウトがマイナスだと、倉庫間移動でいってみれば在庫はトラックの中。
じゃあ、これがプラスの値だったらどうなる?
まず、プラスの値だったら(14)終了時の倉庫の在庫に数が含まれてしまっているのです。
ということで、結論としてはその場合(14)終了時の倉庫の在庫が総在庫ということになるのです。
なんとも、ややこしい。自社の処理にあうよう、csvを貼り付けたら集計するようExcelファイルを作っておくといいと思います。
少しでも、記事がお役に立てますように。
コメント